Ceppo
ダニエルのワインクラブでは、私たちが心から「良い」と感じたお店をご紹介しています。料理がおいしいこと、ワインが魅力的であることはもちろんですが、それ以上に大切にしているのは、そこに生まれる人との縁、そして料理を作り上げる人たちへの共感です。
今回は、神保町の「Ceppo」をご紹介していきます♪
古書店街のにぎわいから一本入った、静かな裏路地。看板の灯りをたよりに歩いていくと、その先にひっそりと現れるのが、シェフの仲さんが炭火の前に立ちつづけているお店、Ceppoです。扉を開けた瞬間から、木のぬくもりと、めぐみさん・ももかさんの笑顔に迎えられて、その日の肩の力がすうっとほどけていきますよ♫
名前が教えてくれる、火のそばの物語
Ceppoとは、切り株。そして炉にくべる薪
イタリア語の「ceppo(チェッポ)」には、木の切り株、そして炉にくべる薪という意味があります。ほかにも「家系」「始祖」といった、根っこにまつわる言葉としても使われるそうです。
火のそばに人が集まって、あたたかいものを分け合う。そんな景色がそのまま名前になっているようで、はじめて意味を知ったとき、なんだか嬉しくなってしまいました。実際にお店に座ってみると、この名前がぴったりだと感じます。炭火のはぜる音、店内の木の質感、人と人の心地よい距離感。すべてが、火を囲む時間に向かっているようでした。


カウンター越しに見える、丁寧であたたかな手仕事
シェフ・仲さん
Ceppoは2014年から、この路地でお店を続けています。掲げているのは「塊肉の炭火焼と、こだわりのワイン」。野菜は、阿武隈高原で有機無農薬栽培されたものを使っています。
そして何より、仲さんの焼くお肉が、とにかく美味しいのです!炭火は、火加減も、置く位置も、返す間合いも、すべてが人の手にゆだねられています。その日の肉と、その日の火と向き合って、ちょうどいい一点を探しあてる。飄々とこなしているように見えて、実はとても緻密なお仕事なのだろうなぁと、カウンター越しに眺めながら思いました。
奥さまのめぐみさんは、仲さんのことを「丁寧で真面目で職人肌、そしてあたたかい人」と教えてくれました。カウンター越しに感じていた空気の正体を、そっと言い当ててもらった気がしました✨
ワインと一緒にまずは、この一皿から
自家製前菜の盛り合わせ
食事のはじまりは、前菜の盛り合わせです。丁寧なご説明を聞いている時にも、目の前のきらきらした前菜たちが、目から始まる食事のわくわくを届けてくれます。では、時計回りにいくつかご紹介させてくださいね♪
まずは「桃と自家製生ハム」の組み合わせ。お隣のバルサミコ酢の酸味が効いた「パプリカ」と続けていただくと、口の中がとてもフレッシュになります。「ライスコロッケ」は、サクッとした衣が楽しい一品。そして、自家製の「パテ・ド・カンパーニュ」と「レバーペースト」は、じんわりと深〜い旨みで、これがまたワインを呼ぶのです✨
一品ごとに味の表情が次々と移り変わっていくので、「次はどれにしよう」と逸る気持ちを抑えながら、楽しませていただきました♫
そして、この盛り合わせに合わせたのは、ルーマニアワインの白。
実は、ダニエルのワインクラブがお届けするルーマニアワインは、ここ神保町のCeppoでも味わうことができるのです。
いただいたのは「トラディショナル・フェテアスカ・レガーラ 2024年」。
ルーマニアの名門ジドヴェイが、国を代表する土着品種フェテアスカ・レガーラ100%で仕込む中辛口です。アカシアの花や青リンゴを思わせるフレッシュな香りに、やさしい口当たりと程よい酸。表情の移り変わる前菜の一皿一皿に寄り添いながら、料理の輪郭をやさしく描き出してくれました。
楽しみにしていた、仲さんの焼くお肉へ…!
夏鹿ロース炭火焼き
Ceppoでぜひ味わっていただきたいのが、塊肉の炭火焼きです。炭の上でじっくり丁寧に焼き上げられた鹿肉は、しっかりとした噛みごたえの奥から、赤身の旨みがぐぐっと押し寄せてきます。赤身のあっさり感に、ジューシーさも兼ね備えた、驚くほど品のある一皿です。仲さんの焼くお肉は、本当においしい!まるで魔法使いのようです。これは何度でもお伝えしたいところです✨(とっても赤身が美しい…お肉の断面にご注目ください)
ここに合わせたのも、ルーマニアワイン。「ロストゥリ・レッド 2023年」です。
ルーマニア屈指の銘醸地デアル・マーレで、デ・マテイが土着品種フェテアスカ・ネアグラにメルローとカベルネ・ソーヴィニヨンを重ねて仕込む一本です。完熟したブラックチェリーやスパイスの香り、そしてビロードのようにやわらかなタンニンが、炭火の香ばしさをまとった赤身の旨みに美しく重なります。
お肉とワインが互いを高め合い、手を繋ぎ合うような相性の良さを感じながら、グラスがどんどん進んでしまいました♪
ワイン好きにはたまらない、こだわりのレパートリー
神保町の路地裏で、ルーマニアワインに出会う♫
Ceppoのもうひとつの魅力が、ワインのラインナップです。世界各国から、お店の料理に寄り添う一本が丁寧に選ばれています。定番も、少し珍しいものも。「今日はどれにしようかな」と迷う時間も楽しみになることでしょう。
そして、そのラインナップには、ダニエルのワインクラブのルーマニアワインも長く加えていただいています。飲んでみたいと思っていた方はもちろん、いろいろなワインを飲み歩いている方にも、きっと新鮮な出会いになるはずです。その日どんな一本があるかは、ぜひお店の皆さんに聞いてみてくださいね♪
店内を明るく、やさしく包む人たち
めぐみさん、ももかさんのホスピタリティ
Ceppoの時間を心地よくしてくれたのが、めぐみさんとももかさんです。
料理やワインの説明も、グラスへの心配りも、ふとした一言も。その一つひとつが、心にじんわり喜びと安心の波紋を広げてくれました。特に、おふたりの笑顔を見ていると、なんだか思わず話しかけたくなってしまうような…とても落ち着くのです✨
仲さんのお料理と、めぐみさん・ももかさんのあたたかさ。食事における幸福は、お皿の上のおいしさに、人のぬくもりが重なって生まれるものなのだと、改めて感じる素敵な夜でした🌙
アクセス情報・ご予約
Ceppoは、神保町駅A5出口 徒歩5分(水道橋駅・御茶ノ水駅からも徒歩9分ほど)。
大通りから一本入った路地の中にあります。
- 住所:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-18-5
- 電話:03-5577-4016
- 営業時間:ランチ 火〜金 11:30〜14:30 / 土 12:00〜14:30 ディナー 火〜土 17:30〜22:00(L.O. 料理21:00・ドリンク21:30)
- 定休日:日曜日(月曜日はご予約があれば営業)
- 席数:20席
最新のメニューやお店の情報は、公式Instagram(@ceppo_jimbocho)でも発信されています。炭火にかけられたお肉の写真は、見ているだけでお腹が鳴ってしまうのでご注意ください♫
※営業時間・定休日は変更となる場合があります。ご来店前に公式Instagram等で最新情報をご確認ください。
まとめ
神保町の裏路地に佇む「Ceppo」。その名前は、イタリア語で炉にくべる薪を意味します。薪は、自分が静かに燃えることで火を守り、まわりの人をあたためます。食材と向き合い、焼き上げる仲さんと、その火のまわりをやわらかく照らす、めぐみさんとももかさんの笑顔。この店の名前は、ここで働く人たちの姿、そのものなのだと思います。
おいしさや心地よさの正体は、きっと目には見えません。それでも、一皿に込められた丁寧さも、グラスに注がれる心配りも、確かにこちらへ伝わって、私たちの中に小さな灯りをともしてくれます。その火のそばに、私たちのルーマニアワインも置いていただいていることを、心から嬉しく思うのです。
神保町へお出かけの折には、ぜひ一度、あの路地の扉を開けてみてくださいね。「ダニエルのワインクラブから来ました」とひと言添えていただけたら、きっと素敵なひとときが待っていますよ✨
執筆者:ダニエルのワインクラブ 齋藤七海 (SAITO Nami)