🇦🇿 アゼルバイジャン
交易路の面影と現代建築の国
アゼルバイジャンは日本から約7600km離れた、カスピ海の沿岸に位置する共和国。国土は8万6,600平方キロメートルで、日本の約4分の1の面積。人口は1,000万人で、首都バクー (Baku)。言語はアゼルバイジャン語で、トルコ語やトルクメン語に近い。
交易路の面影と現代建築とのコントラストがアゼルバイジャンの一番大きな特徴。
ワインの歴史
ジョージアと並び、ワイン発祥の地とされるコーカサスに位置しています。ワインの歴史は紀元前7,000〜6,000前前まで遡り、クヴェヴリと呼ばれる土器も発見されています。シルクロードの中継地としても栄え、ワインの生産が盛んに行われていました。
旧ソビエト連邦時代にはワイン産業が大幅に低迷しました。独立後アゼルバイジャンの活気が戻りはじめ、ワイン産業の復興に力が注がれ、ワイン造りが再開されています。
主な産地
- Ganja & Lesser Caucasus
- Shirvan Valley & Greater Caucasus
- Caspian Shoreline
主な葡萄品種
ジョージアでも有名なルカツィテリ種やサペラヴィ種等、古代品種を含む300種以上の葡萄品種が栽培されています。
バヤンシラ
アゼルバイジャンの土着品種とされているが、アルメニアに発祥しているという説もある。丸く大きな果実を持つ。すっきりとした酸味、シトラス系の香りと爽やかなミネラルが特徴。バヤンシラから生み出されるワインは軽やかでキレが良い。英語名の [Bayan Shirei] は [Bayanshira] と同時にシノニムとして使われている。
ルカツィテリ
コーカサス地方の品種で、白ワイン用の品種です。アゼルバイジャンのみならず、ジョージア、モルドヴァ、ウクライナ、アルメニア、ブルガリア等でも広く栽培されています。白ワイン、オレンジワインとスパークリングワインに使われています。青リンゴ、シトラス、マルメロやピーチのアロマ、しっかりした酸味とライトボディーが特徴です。レバノン料理、トルコ料理、インド料理、ナスを使った料理との相性が良いです。
サペラヴィ
サペラヴィ (Saperavi) 種はジョージアの最も有名な黒葡萄品種。ジョージア以外は、アゼルバイジャン、ウクライナ、モルドバとルーマニアでも愛されている。サペラヴィは [染料] の意味。色素は果肉まで染み込むのが特徴。長期熟成にも適している。フルボディの深く重厚な赤色を生み出す。ダークベリー、リコリス、プラム、タバコ等の豊なアロマを持ち、豊富なタンニン、高めな酸とスパイシーな味わいが一般的です。甘口から辛口ワイン、酒精強化ワインまで様々なスタイルに醸造されます。ピザ、BBQやチーズ系のパスタとの相性が良いです。
統計データ
2021年のOIVデータによると、葡萄栽培面積は16,232ヘクタールで、世界ランキングは43位。年間のワイン生産量は130,000竡(= 130億リットル)です。ワイン生産量の約80%が国内消費され、約20%が輸出されます。国民一人当たりの年間消費量は1.1リットルです(15歳以上を対象にした計算)。
アゼルバイジャン産
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