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浜松・板屋町の「肉料理URUICHI(ウルイチ)」は、元ホテルオークラの料理人、林竜二シェフが腕をふるう、完全予約制の牛肉コースのお店です。記念日にも、大切な方との夜にも、私が心からおすすめしたい一軒です。

URUICHIは、どこにでもあるレストランではありません。そして林シェフは、唯一無二の料理人です。ルーマニアワインを仕事にしている私にとって、ここは個人的にいちばん好きなお店のひとつです。

浜松・板屋町のビル入口に立つ「肉料理URUICHI 3F」の看板

扉の前から、もう始まっている

別の世界へと導く小径

URUICHIは、JR浜松駅から歩いて8分ほど、FOOD昴ビルの3階にあります。階段を上がると、竹と小石をあしらった和モダンの小径が、重厚な扉へと続いています。夜には足元の灯りがともります。

夜の灯籠に照らされた飛び石の小径と、竹の垣根の先にある重厚な扉

この小径を歩くあいだに、これから別の世界に入るのだと、自然と分かります。心の準備をさせてくれる道なのです。扉を開ける前から、URUICHIの時間はもう始まっています。

和の美とモダンが溶け合う空間

林シェフその人のような、凛とした店内

店内のデザインはクラシックで、端正です。伝統的な和の意匠と現代的な感覚が、見事に溶け合っています。一枚板のカウンターの向こうには、舞台のように設えられたオープンキッチン。暖簾で仕切れる半個室もあり、二人きりで過ごすこともできます。

格子状の木の天井、一枚板のカウンター、季節の野菜を並べたショーケースのあるURUICHIのオープンキッチン

華やかさで飾るのではなく、凛として、落ち着いていて、品がある。この空間は林シェフその人によく似ていると、私はいつも思います。

林竜二シェフはどんな料理人ですか?

ホテルオークラで磨いた、和・洋・中の技

林竜二シェフは、1992年に名古屋オークラ(コンチネンタルフーズ)で料理人の道を歩み始め、その後オークラアクトシティホテル浜松へ。中国料理「桃花林」の副料理長、鉄板焼「さざんか」の料理長を務めました。

現在は浜松三ツ星会の会長を務め、静岡県の「ふじのくに食の都づくり仕事人」にも選ばれています。中国料理と鉄板焼、両方の厨房を知るシェフだからこそ、URUICHIのコースには和・洋・中の技法が自然に混ざり合います。

URUICHIが掲げるのは、食材と生産者に敬意をはらい、特別に取り寄せた牛肉を、様式にとらわれずに料理することです。

黒毛和牛販売証明書と和牛を手に、オープンキッチンに立つ林竜二シェフ

「特別な時間」を届けたいという想い

2021年11月1日、板屋町に生まれたお店

URUICHIが大切にしているのは、扉を開けてからお帰りになるまでの、すべての時間です。口コミでも、到着からお見送りまでの心配りを挙げる声が多く聞かれます。

まずは、今夜のお肉との対面から

産地も個体も明かされる黒毛和牛

URUICHIでは、焼く前のお肉をまず目の前で見せてくれます。この夜の木箱には、静岡の「ダイヤモンドフジ」「静岡牛」「峯野牛」、そして岐阜の「飛騨牛」が並んでいました。

ダイヤモンドフジ、静岡牛、峯野牛、飛騨牛の札が立つ黒毛和牛の盛り合わせ

添えられていたのは、個体識別番号まで記された黒毛和牛販売証明書です。どこで育ち、どこから届いたお肉なのか。そこまで明かしてくれる誠実さに、このお店の姿勢が表れています。

額に入った飛騨牛の黒毛和牛販売証明書と、サシの入ったサーロイン

和・洋・中が交わるコース

一皿ごとに、器と技を楽しむ

コースの内容は季節ごとに変わります。この夜は、色絵の小箱を添えた前菜に始まり、澄んだスープに浸した一品、揚げ物、そして目の前のグリルで焼き上げる和牛へと続きました。銀彩の皿や藍の器など、料理と器の組み合わせも楽しみのひとつです。

銀彩の皿に色絵の小箱、貝、薄切りの肉、蘭の花を盛り付けた前菜

藍色の器に盛られた、澄んだスープに浸した包みの料理

白い皿に盛った肉の揚げ物と、季節の野菜のサラダ

カウンターの席なら、林シェフがお肉を焼く姿を目の前で眺められます。これも、URUICHIならではの贅沢です。

グリルで和牛を焼き上げる林シェフの手元

名物のトリュフすき焼きとは?

宝箱を開けるような一皿

URUICHIの名物が、トリュフすき焼きです。煙とともに開く宝箱の演出から始まり、黒毛和牛にトリュフをたっぷりと削りかけて仕上げます。名古屋コーチンの卵黄と、焼いた長ねぎ、ご飯を添えて。

卵黄のコクとトリュフの香りが、和牛の旨みを包み込みます。最後のひと口が名残惜しくなる一皿です。

黒毛和牛に削りトリュフをのせ、卵黄、長ねぎ、ご飯を添えたトリュフすき焼き

開店前から始まった、ルーマニアワインとの縁

林シェフは、URUICHIを開く前にルーマニアワインと出会いました

林シェフがルーマニアワインと出会ったのは、URUICHIを開く前のことです。2021年7月、開店の3か月以上前に、私たちは最初のワインをお届けしました。シェフはそこから一本ずつ味わい、お店で出すワインを選んでいかれました。

こうしてURUICHIは、開店したその月から、ワインリストにルーマニアワインを載せています。5年が経った今も、変わらずに選び続けてくださっています。

これほどの料理人のコースに、私たちのルーマニアワインが並んでいる。そのことを、私は心から光栄に思います。

URUICHIの半個室の前で並ぶ林竜二シェフとダニエルのワインクラブのベレシュ・ダニエル

この夜のグラスに

この夜グラスに注がれていたのは、カーイ・デ・ラ・レテア Vol.1 フェテアスカ・ネアグラ。ルーマニア南東部ドブロジャ地方で、VSNが土着品種フェテアスカ・ネアグラ100%で仕込む辛口の赤です。ラベルに描かれているのは、ドナウ・デルタのレテアの森に暮らす野生馬です。

石のカウンターに置かれたカーイ・デ・ラ・レテア Vol.1 フェテアスカ・ネアグラと赤ワインのグラス

URUICHIで出会えるルーマニアワイン

これまでにURUICHIが選んでくださったワインの中から、いくつかご紹介します。その日にどのワインがあるかは、ぜひお店で尋ねてみてください。

トランシルヴァニアのワイナリー、ジドヴェイのワインも、林シェフが選んでくださっているワインのひとつです。

木のカウンターに置かれたジドヴェイのロゼ・スパークリングワインと、グラスに注がれたロゼ

気になったワインは、ルーマニアワインの一覧からもお探しいただけます。

アクセス情報・ご予約

肉料理URUICHIは、JR浜松駅から徒歩8分ほど、アクトシティ浜松から徒歩3分ほど。FOOD昴ビルの3階にあり、エレベーターはないため、3階へは階段で上がります。

※営業時間・定休日・料金は変更となる場合があります。ご来店前に公式サイトやInstagramで最新情報をご確認ください。

よくあるご質問

予約は必要ですか?

はい。肉料理URUICHIは完全予約制のコース料理店です。ご予約はTableCheckのオンライン予約から承っています。

肉料理URUICHIでルーマニアワインは飲めますか?

はい。URUICHIでは2021年の開店当初から、ダニエルのワインクラブがお届けするルーマニアワインをお楽しみいただけます。

まとめ

URUICHIにあるのは、扉の前から始まる特別な時間、林シェフが選び抜いた黒毛和牛、和・洋・中を自在に行き来する技、そしてルーマニアワインです。

私は、このお店を心からの信頼をもっておすすめします。きっと気に入っていただけるはずです。浜松へお出かけの際は、ぜひあの小径を歩いて、重い扉を開けてみてください。「ダニエルのワインクラブから来ました」とひと言添えていただけたら、きっと素敵なひとときが待っているはずです。

執筆者:ダニエルのワインクラブ ベレシュ・ダニエル (BERES Daniel)